佐藤家の子育てブログ

PTAの安全みまもり

先日、PTA行事で下校中の子どもたちに挨拶や声掛けをしていました。
おじいさんも参加しており、「道路の白い線の内側に入れー!コラーッ」と注意していました。
子どもたちの集団のところに、おばあちゃんが運転するバイクが近づきました。
おばあちゃんは子どもの飛び出しを察知して、ゆっくり止まりながら「あぶないよ」と声掛けをしていました。
そんな中、ある子どもが飛び出して接触。
子どももおばあちゃんも転倒しました。接触と言ってもスピードがないので、転んだだけです。
私も現場に駆けつけました。
どちらとも目立ったケガもなかったのですが、先に来ていたおじいさんが「警察に通報だ」と怒鳴りちらし、「お前らが言うこと聞かんからこうなるんだ。」と脅しのように警察に電話しました。
そうすると、接触した子どもが急に腕が痛いと言い始めました。
子どもは、事が大きくなるにつれて不安になり泣き始めました。
次に、おじいさんが「腕が痛いなら救急車だ」と言って、通報しようとしました。
私はおじいさんを止めました。
私は元救命救急法のインストラクターです。
子どもの腕や他の痛みなども確認して、
「救急車までは必要がないと思いますが、病院には行きましょう。」と言うと、ものすごい剣幕で、「ケガがなくても救急車を呼ばんでどうする?お前が責任をとるのか?」という話をしてきました。
私は、怒りまくっているおじいさんに、「いま大事なのは子どものケアだ。警察沙汰となり子どもが怯えている。子どもの心を優先すべきだ。」と話しました。
おじいさんの怒りの矛先は私に来ましたが、私は子どもの横についてあげ、大丈夫だよと話しかけていました。
結局、学校、警察、地域の方たちが集まりオオゴトになってしまいました。
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私はこれまで子どもの自然体験活動をしてきたので、リスクマネジメントの重要さを知っています。
ですので、どのようなレベルでも警察や救急車を呼ぶことの意味もわかっています。
リスクマネジメントとは感情ではなく、事実で判断すること。
ですので、おじいさんのとった行動は警察を呼ぶことで証拠を残し、記録を残し、次に起こらないようにするためにも大事なことだと思います。
また、ことの重大さを伝えるための戒めということもわかります。
そもそもバイクではなく車でスピードを出していたら・・・と考えれば、今回は軽いとは言え、二度と起きてほしくない出来事です。
このように、いつでも声をかけているカミナリ親父のような存在が近所にいるのも幸せな地域。
カミナリ親父は、子どもたちのためを思って、叱ってくれています。
声をかければ逆に攻撃される社会で、言い辛いことも言ってくれているのです。
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私が感じたことは、そんな親父さんでさえ、通報しないと折り合いがつけられなくなってしまっている社会なのか?ということです。
警察、救急を呼ばないと解決できない。
通報しないといけない、通報するから大丈夫という空気がある。
私が楽観的なのかもしれませんが、
そこまでしなくても良いような環境にできないのか?と思うのです。
理想論なのですが、
子どもたちのことを思うのならば、地域の大人たちがオオゴトにならないように目配り、気配り、心配りをしている状態を作り、
その上で、子どもたちが安心して様々な体験ができるようにしてあげたい。
警察や救急も安心なシステムなのですが、呼ばなくても良いレベルと判断できるのならば、
「本当に緊急の方を優先する」という思いやりも必要だと。
様々な考えがあるかと思います。
私はリスクマネジメントを考え、保険を効かせるために管理化や通報は仕方ないというのもわかりますが、
結果として、失敗が許されない、追い詰めるやり方になってしまっていると思います。
これが今のスタンダードと言われればその通りです。これが常識となると私が甘い。
レベルによるのですが、そこまでしなくてもと良い事案もあるかと。
昨今、子どもたちのために、、、と言えば言うほど、ルールと縛りが増えています。
これで、下校のルールができ、寄り道もできなくなっていく。
外で遊ぶのもルールができてくる。
子どもたちの『体験』はますます減っていきます・・・。
「安全、安全」と言えば言うほど、子どもが自分で安全を確保する術を学ぶ機会が減るということ。
その結果、安全に対する意識は低下し、また管理を増やさないといけなくなります。。。
わかっているけど・・・、行政の立場からは言えないもどかしさもあるのだと思います。
今すぐにこの雰囲気や風潮は変わらないかもしれませんが、
このようなことにも向き合い、アウトプットしていくことが大事だと考え、早速、夕食の時に、家族でこの出来事について話をしました。
長男は「僕は やりすぎ だと思う。」と言っていました。
正直な感想だと思います。
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市民   ⇒ 行政   ⇒ ルール  ⇒ 市民 
やりすぎ   やりすぎ   やりすぎ   やりすぎ
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このような繰り返しにならないように、
足元からの教育が求められている時代に入ってきたと思います。
社会は簡単に変わらないかもしれないけど、自分の行動は変えられます。
どのような社会にしたいのか?
今の現状を事例にしながらビジョンを描いていきたいものです。

家庭でたいけん教育!
佐藤陽平

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